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天声人语

2015-11-25 14:44 197 查看
憎しみ」という感情の、手に負えぬ底深さを、ポーランドのノーベル賞詩人シンボルスカが記している。〈ほかの感情とはちがう……それは自分を生みだす原因を/自分で生む〉(沼野充義訳)。どこまでも増殖し、連鎖するという意味であろう▼〈憎しみ 憎しみ/その顔は愛の恍惚(こうこつ)に/歪(ゆが)んでいる……憎しみはコントラストの名人/爆弾の轟(とどろ)きと静けさ/赤い血と白い雪を対照させる〉。そして、憎しみは狙撃者の目で未来をのぞき込んでいる、と詩は続いていく▼パリの人々を標的にした同時テロは、いかなる憎悪によってもたらされたのか。犠牲者は120人を超え、刻々と届く情報に胸がつぶれる思いがした。許されざる蛮行である▼10月下旬の冬時間入りとともに、パリは花の都から電飾輝く「光の都」になる。人々は観劇や演奏会、スポーツ観戦、食事や語らいで夜を楽しむ。金曜夜といえばその盛り。動機がどうであれ、市民を狙った無差別の暴力に理などない▼マルコ・ポーロの『東方見聞録』に出てくる「山の老人」の話をかつて書いた。大麻で若者を手なずけて暗殺集団の手駒とした。現代の大麻は憎しみだろうか。たぎる憎悪に自己陶酔するように、テロリストは凶行に走るのかもしれない▼テロがもたらす憎悪と恐怖でフランス社会が分断され、排外の嵐が荒(すさ)べば、それこそ犯人らの思い通りになる。犠牲者を悼みつつ思う。自由、平等、友愛の三色旗を忘れぬことも、市民の「テロとの戦い」であろうと。
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